呪い代行神社、丑の刻参りと御神木

うしの刻参りで有名な神社は日本各地に点在します。そもそも丑の刻参りは、「人を呪う」ことが目的ではないと言われています。しかし現代では丑の刻参りで、さまざまな願いを叶えるための儀式が行われています。丑の刻参りは、「心願成就」に詣でたのが始まりと言われています。現代のように藁人形の中に「呪う相手の名前や髪の毛を入れ、御神木に五寸釘で打ち付けるスタイル」は室町時代からのことです。

ある女性が夫に離縁を求められ、後に夫の後妻となった相手との仲を妬み、夫と後妻への報復の意味で祈願して精霊となり、本願を果たす物語が原型となっています。かの有名な陰陽師・安倍晴明も登場します。呪いの丑の刻参りで有名な神社では、今でも、女たちが御神木藁人形を打ち付けた五寸釘の傷跡が残っています。そもそも、丑の刻参りとは、悪縁払いや良縁を願う女たちの儀式だったのです。

現代と比べると、女性の立場が弱かった時代に、一途に相手を想い続ける女心が引き金となり、現代までその想いを引き継いでいるのでしょう。中部地方には、「一つだけの願いであれば必ず叶える」と言われる御神木を祀る神社もあるようです。

呪い代行「神社」呪いの神社

  • 猿丸神社 〒920-0965 石川県金沢市笠舞3丁目23−21  呪いの神社、丑の刻参りで有名な「猿丸神社」は、藁人形で人を呪う儀式(呪い)が行われる神社としてその筋では有名な神社ですが、地元の人以外にはあまり知られていない神社のようです。平安時代 (794 – 1185 )初期に建設された神社とするなら、既に1226年の歳月が流れています。時の中に埋もれた人への恨みや憎しみ、怒り、( 人の怨念を引き受けてきた場所)として徐々に知られるようになってきました。

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